「江戸の「取り調べ」はこうして行われていた…唐人から「木綿に包まれたもの」を預かってしまった久右衛門の場合(松尾 晋一) (1/3)」
江戸時代の裁きの記録で現存しているものは、現在(2020年5月)、たった3点しか確認されていない。その一つが、長崎歴史文化博物館が収蔵する「長崎奉行所関係資料」に含まれている「犯科帳」だ。3点のうちでもっとも長期間の記録であり、江戸時代全体の法制史がわかるだけでなく、犯罪を通して江戸社会の実情が浮かび上がる貴重な史料である。「犯科帳」の中から、唐人から布に包まれた物を預かり犯罪に巻き込まれてしまった久右衛門のケースを取り上げ、江戸の取り調べの実情を見てみよう。
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2024-10-20 11:04:22