「【独自】ロ軍が敵視する「アゾフ連隊」司令官が語る|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト」

マリウポリを現在も守っているウクライナ側の部隊があります。ロシア側が「ネオナチ」と敵視する、その部隊の司令官が番組の取材に応えました  ▽アゾフ連隊 司令官語る 「ウクライナに栄光あれ、英雄たちに栄光あれ」 これはマリウポリでロシア軍と攻防戦を続けるウクライナ国家親衛隊所属の準軍事組織「アゾフ連隊」の映像です。 「マリウポリに必要なのは包囲からの解放だ。ウクライナの英雄を救わなければいけない。ウクライナの街を救わなければいけない。ウクライナに栄光あれ、英雄たちに栄光あれ」  このマリウポリを守る「アゾフ連隊」の元隊長で現在はキエフなどの「アゾフ連隊」を指揮しているマクシム・ゾリン司令官に戦況を聞きました。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ロシア軍はマリウポリを全滅させても気にしないでしょう。1日に100個ほどの爆弾が落とされ、ほぼ30分おきに砲撃があります。そして毎日数回、沖に停泊しているロシア軍の艦船から砲撃も行われています。つまり、町全体が絶え間ない攻撃にさらされている状況なのです」  マリウポリ市当局によると、ロシア軍による空爆で多くの避難住民が生き埋めになった劇場。 敷地内には子どもがいることを示す文字が書かれていました。 しかし、ロシア国防省は爆撃を否定し「アゾフ連隊が劇場を爆破した」と主張しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官)  「(ロシア軍は)フェイクによって自分たちの犯罪を正当化しようとしています。意味のない愚かな嘘です。破壊されていない建物はおそらく一つもありません。多くの市民が亡くなっていますが、死んだ場所に倒れたままで遺体を葬ることができません。攻撃が続いているからです。そうした状況でも、アゾフ連隊や他の部隊は、街を1cmも退かずに反撃しています」  ロシアメディアは25日、親ロシア派のトップがマリウポリの“解放された地域”に入ったと報じました。 市内の一部をロシア側が制圧したものとみられます。 (マクシム・ゾリン司令官) 「実は、多くの大通りはすでに存在していないといわざるを得ません。マリウポリ市も、もはやほぼ存在していない。しかし、街の中心部を含む川の両岸は、まだウクライナ軍の完全なコントロール下にあります」 マリウポリ以外の主要都市でもロシア軍と戦闘を続けているアゾフ連隊。その大きな武器の一つとなっているのが無人機・ドローンの活用です。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官)  「民間用ドローンや軍事用ドローンを非常にたくさん利用していて、目的によって使い分けています。現在の軍事技術の進歩に遅れを取らないことが非常に大切です。そこがロシア軍とは大きく異なる点で、ロシア軍はまるで旧ソ連時代のような戦い方をしています」  各地の前線で相次いでいるロシア軍の将官クラスの戦死。ウクライナの内務省顧問は「ロシア軍のミチャエフ少将をアゾフ連隊が殺害した」と発表しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ロシア兵は士気が低いため、前線に非常に多くの将官クラスを送り込んでいます。彼らは(士気の低い)兵士が戦いに行くよう、背中を押さなければならないのです。ウクライナ側は、そうした将官をほぼ2日に1人ほど見つけ出し、殲滅しています。」  こうしたアゾフ連隊をロシア側は「ネオナチ」だとして敵視しています。大統領府のペスコフ報道官は… (ロシア大統領府 ペスコフ報道官) 「目的は、マリウポリからナショナリストの部隊を一掃することです。現地から多くの難民がやってきていますが、彼らは『自分たちは盾にされた』と我々に言っています」 実は、アゾフ連隊は2014年に極右政治家が創設した民兵組織。後に、正式にウクライナ国家親衛隊に組み込まれました。現在でも「ネオナチ」や「極右」だとの懸念の声が欧米の国々からも寄せられています。  アゾフ連隊の司令官に尋ねると… (「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ナショナリストといえば、国によっては過激な印象を持たれています。他の国でいうような“極右”や人種差別などはここにはありません。そんなものに誰も関心がないのです。アゾフのナショナリズムは唯一、国を守るということだけです」 アゾフ連隊の隊員の多くは「ナショナリストだがネオナチではない」と主張しました。  (軍事ジャーナリスト 黒井文太郎さん) 「(アゾフに)もともと多かったメンバーは地元のサッカーファンだった。ヨーロッパでサッカー関係のフーリガンはどちらかというと極右思想が多かった。反ロシア感情は他の部隊より元々は強い。そういう意味では戦闘意識が高いが、正式に国家親衛隊に入っていますので、ひとりひとりの思想まではわからないが、隊として極右活動はしていない。ネオナチという言葉はどちらかというとロシア側が、いわゆる反ロシア勢力に対して使うレッテル張りなので、(アゾフは)いわゆる極右ではあるが、『ネオナチ』とは今は言えないと思う」  プーチン大統領は虐殺にさらされてきた人々を守るため、ウクライナを「非ナチ化」することが軍事作戦の目的だと語っています。 アメリカのシンクタンクは、マリウポリの中心部までロシア軍が侵攻していて「今後数週間で都市全体を占拠する可能性が高い」(25日)と分析しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「もう街には(守るほどの)価値がないでしょう。なぜなら、完全に破壊されていますから。しかし、きっと日本人はよくわかるはずです。私たちにとって、この街は建物だけではない、インフラだけでもない、私たちの祖国なのです。最期まで戦います。」   3月27日『サンデーステーション』より

マリウポリを現在も守っているウクライナ側の部隊があります。ロシア側が「ネオナチ」と敵視する、その部隊の司令官が番組の取材に応えました ▽アゾフ連隊 司令官語る 「ウクライナに栄光あれ、英雄たちに栄光あれ」 これはマリウポリでロシア軍と攻防戦を続けるウクライナ国家親衛隊所属の準軍事組織「アゾフ連隊」の映像です。 「マリウポリに必要なのは包囲からの解放だ。ウクライナの英雄を救わなければいけない。ウクライナの街を救わなければいけない。ウクライナに栄光あれ、英雄たちに栄光あれ」 このマリウポリを守る「アゾフ連隊」の元隊長で現在はキエフなどの「アゾフ連隊」を指揮しているマクシム・ゾリン司令官に戦況を聞きました。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ロシア軍はマリウポリを全滅させても気にしないでしょう。1日に100個ほどの爆弾が落とされ、ほぼ30分おきに砲撃があります。そして毎日数回、沖に停泊しているロシア軍の艦船から砲撃も行われています。つまり、町全体が絶え間ない攻撃にさらされている状況なのです」 マリウポリ市当局によると、ロシア軍による空爆で多くの避難住民が生き埋めになった劇場。 敷地内には子どもがいることを示す文字が書かれていました。 しかし、ロシア国防省は爆撃を否定し「アゾフ連隊が劇場を爆破した」と主張しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「(ロシア軍は)フェイクによって自分たちの犯罪を正当化しようとしています。意味のない愚かな嘘です。破壊されていない建物はおそらく一つもありません。多くの市民が亡くなっていますが、死んだ場所に倒れたままで遺体を葬ることができません。攻撃が続いているからです。そうした状況でも、アゾフ連隊や他の部隊は、街を1cmも退かずに反撃しています」 ロシアメディアは25日、親ロシア派のトップがマリウポリの“解放された地域”に入ったと報じました。 市内の一部をロシア側が制圧したものとみられます。 (マクシム・ゾリン司令官) 「実は、多くの大通りはすでに存在していないといわざるを得ません。マリウポリ市も、もはやほぼ存在していない。しかし、街の中心部を含む川の両岸は、まだウクライナ軍の完全なコントロール下にあります」 マリウポリ以外の主要都市でもロシア軍と戦闘を続けているアゾフ連隊。その大きな武器の一つとなっているのが無人機・ドローンの活用です。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「民間用ドローンや軍事用ドローンを非常にたくさん利用していて、目的によって使い分けています。現在の軍事技術の進歩に遅れを取らないことが非常に大切です。そこがロシア軍とは大きく異なる点で、ロシア軍はまるで旧ソ連時代のような戦い方をしています」 各地の前線で相次いでいるロシア軍の将官クラスの戦死。ウクライナの内務省顧問は「ロシア軍のミチャエフ少将をアゾフ連隊が殺害した」と発表しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ロシア兵は士気が低いため、前線に非常に多くの将官クラスを送り込んでいます。彼らは(士気の低い)兵士が戦いに行くよう、背中を押さなければならないのです。ウクライナ側は、そうした将官をほぼ2日に1人ほど見つけ出し、殲滅しています。」 こうしたアゾフ連隊をロシア側は「ネオナチ」だとして敵視しています。大統領府のペスコフ報道官は… (ロシア大統領府 ペスコフ報道官) 「目的は、マリウポリからナショナリストの部隊を一掃することです。現地から多くの難民がやってきていますが、彼らは『自分たちは盾にされた』と我々に言っています」 実は、アゾフ連隊は2014年に極右政治家が創設した民兵組織。後に、正式にウクライナ国家親衛隊に組み込まれました。現在でも「ネオナチ」や「極右」だとの懸念の声が欧米の国々からも寄せられています。 アゾフ連隊の司令官に尋ねると… (「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「ナショナリストといえば、国によっては過激な印象を持たれています。他の国でいうような“極右”や人種差別などはここにはありません。そんなものに誰も関心がないのです。アゾフのナショナリズムは唯一、国を守るということだけです」 アゾフ連隊の隊員の多くは「ナショナリストだがネオナチではない」と主張しました。 (軍事ジャーナリスト 黒井文太郎さん) 「(アゾフに)もともと多かったメンバーは地元のサッカーファンだった。ヨーロッパでサッカー関係のフーリガンはどちらかというと極右思想が多かった。反ロシア感情は他の部隊より元々は強い。そういう意味では戦闘意識が高いが、正式に国家親衛隊に入っていますので、ひとりひとりの思想まではわからないが、隊として極右活動はしていない。ネオナチという言葉はどちらかというとロシア側が、いわゆる反ロシア勢力に対して使うレッテル張りなので、(アゾフは)いわゆる極右ではあるが、『ネオナチ』とは今は言えないと思う」 プーチン大統領は虐殺にさらされてきた人々を守るため、ウクライナを「非ナチ化」することが軍事作戦の目的だと語っています。 アメリカのシンクタンクは、マリウポリの中心部までロシア軍が侵攻していて「今後数週間で都市全体を占拠する可能性が高い」(25日)と分析しています。 (ウクライナ国家親衛隊「アゾフ連隊」マクシム・ゾリン司令官) 「もう街には(守るほどの)価値がないでしょう。なぜなら、完全に破壊されていますから。しかし、きっと日本人はよくわかるはずです。私たちにとって、この街は建物だけではない、インフラだけでもない、私たちの祖国なのです。最期まで戦います。」 3月27日『サンデーステーション』より

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2022-03-28 11:33:45

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