「現代ではありえない江戸の裁き…日頃から包丁を持ち歩き傷害事件を繰り返す「歯止めがきかない暴力男」が、軽い罪で出所できた「長崎奉行所の謎基準」(松尾 晋一) (1/4)」
江戸時代の裁きの記録で現存しているものは、現在(2020年5月)、たった3点しか確認されていない。その一つが、長崎歴史文化博物館が収蔵する「長崎奉行所関係資料」に含まれている「犯科帳」だ。3点のうちでもっとも長期間の記録であり、江戸時代全体の法制史がわかるだけでなく、犯罪を通して江戸社会の実情が浮かび上がる貴重な史料である。「犯科帳」に、暴力に歯止めがきかない甚八の記録が残っている。現代であれば即、刑務所行きであろう甚八を、長崎奉行所はどう裁いたのか。
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2024-10-27 08:03:42